豊後大野市は大分県南部に位置し、宮崎県と県境を接する自然豊かな地域です。山や渓谷に囲まれ、訪れる人を魅了する風光明媚な景観が数多く残されています。
祖母山や原尻の滝といった全国的に知られた名所もありますが、今回はあえて観光客があまり足を運ばない、ややマニアックな絶景スポットを巡ってみました。
出合橋・轟橋

出合橋と轟橋は、奥岳川に架かる石橋で、いずれもアーチの径間(幅)が日本有数を誇ります。
出合橋は径間日本1位、轟橋は日本2位とされ、石橋好きにはたまらない存在です。
ただし注意点があります。カーナビ任せで向かうと、思いがけない細道や山道に案内されることがあり、運転には十分な注意が必要です。到着したときの達成感は大きく、静かな渓谷に佇む石橋の姿は圧巻でした。
沈堕(ちんだ)の滝
沈堕の滝は、阿蘇の火山活動による溶岩流で川が堰き止められてできた滝です。
この滝を利用して、かつて発電所が建設されており、現在はその旧発電所の廃墟が残されています。
苔むしたコンクリートの建物と水しぶきを上げる滝が織りなす光景は、どこかノスタルジックで、時間が止まったかのような雰囲気を感じさせます。

岩戸の景観

岩戸の景観は、そそり立つ垂直な岩壁の側面に掘られたトンネルへ、列車が吸い込まれていくように見える独特の風景です。
自然の迫力と人工物が見事に調和し、写真好きの方にもおすすめのスポットです。
マニアックな名所だからこその魅力
大分県には、車一台がやっと通れるような狭い道路が多く残っています。
今回紹介した場所も、決してアクセスが良いとは言えません。
「なぜ、こんな場所まで来なければならないのか」と思いながら進んだ先で出会う絶景。
その瞬間の喜びと達成感は格別で、一度味わうとやめられなくなります。
有名観光地とはひと味違う、探し当てた人だけが味わえる豊後大野の絶景。
静かに自然と向き合いたい旅には、ぜひおすすめしたいエリアです。


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