【今から間に合う】コルティナ注目の競技の見どころ5選と期待できる日本人選手 2026冬季五輪ミラノコルティナ大会完全ガイド

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歴史と革新が交差する冬の祭典

ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックは、ファッションの都と山岳リゾートという対照的な二つの顔を持つ開催地、山岳スキーという革新的な新競技の登場、そして日本勢の躍進が期待される多彩な競技と、見どころ満載の大会となります。

開催まで2カ月を切った今、各国の選手たちは最終調整に入り、世界中が2026年2月の開幕を心待ちにしています。イタリアの美しい景観を舞台に繰り広げられる17日間の熱戦は、冬季スポーツの新たな歴史を刻むことでしょう。

注目の競技の見どころ5選

No.競技期待の日本人選手
1山岳スキー(SKIMO)
2フィギュアスケート鍵山優真・坂本花織
3スピードスケート高木美帆
4スノーボード・ハーフパイプ平野歩夢
5スキージャンプ丸山希

1. 山岳スキー(SKIMO):オリンピック初登場の新種目

ミラノ・コルティナ2026で最も注目される新競技が山岳スキー(スキーモ)です。正式名称は「Ski Mountaineering」で、略して「SKIMO(スキーモ)」と呼ばれます。この競技は、スキーと登山技術を融合させた究極の体力勝負で、選手たちは自然の雪山に設けられたコースを登ったり滑ったりしながら、ゴールまでの速さを競います。

競技中、選手はスキーの裏にシール(滑り止め)を貼って登坂し、下り坂ではシールを外して滑走します。時にはスキーを背負って徒歩で急斜面を駆け上がることもあり、まさに総合的な身体能力が問われる過酷な競技です。

ミラノ・コルティナ2026では、標高差80メートルほどの斜面を短時間で競う「スプリント」と、男女ペアで闘う「ミックスリレー」の2種目が実施されます。スプリントはわずか3分程度という短時間で勝負が決まるため、息をもつかせぬ展開が期待できます。ヨーロッパでは既に人気のあるこの競技が、オリンピックという舞台でどのような感動を生み出すのか、大きな注目が集まっています。

2. フィギュアスケート:日本勢のメダルラッシュに期待

フィギュアスケートは、冬季オリンピックで最も人気のある競技の一つです。2026年大会では、日本男子が特に強力なメダル候補を擁しています。

鍵山優真選手は、2025年のグランプリファイナルで銀メダルを獲得し、世界選手権でも銅メダルを獲得するなど、安定した実力を誇ります。彼の強みは技術の質の高さと安定感で、4回転ジャンプを確実に決める能力と芸術性の高い演技が魅力です。

佐藤駿選手も、グランプリシリーズで好成績を収め、2026年大会でのメダル獲得が期待されています。両選手ともに世界ランキング上位に位置しており、全日本選手権を前に代表争いで大きくリードしています。

女子では、坂本花織選手が「集大成」として臨む大会となり、経験豊富なベテランとして日本女子フィギュアを牽引することが期待されています。ミラノ・アイススケートアリーナで繰り広げられる華麗な演技は、大会のハイライトとなるでしょう。

3. スピードスケート:高木美帆の悲願の金メダルへ

スピードスケート女子では、日本のエース・高木美帆選手が悲願の金メダルを目指します。2025年12月のワールドカップ第4戦で今季初優勝を果たし、4度目のオリンピック出場が確実となりました。

高木選手は、2018年平昌大会で1000メートル銅メダル、1500メートル銀メダル、チームパシュート金メダル、2022年北京大会では1000メートル金メダル、500メートルと1500メートルで銀メダル、チームパシュート銀メダルと、これまでオリンピックで7つのメダルを獲得してきました。

特に1500メートルでは、2019年に樹立した1分49秒83の世界記録を今も保持しており、この種目での金メダル獲得が「最も欲しい金メダル」と本人も語っています。31歳となった高木選手にとって、ミラノ五輪は集大成の舞台となります。ミラノ・スピードスケートスタジアムで、彼女が最高のパフォーマンスを見せられるか、世界中が注目しています。

4. スノーボード・ハーフパイプ:平野歩夢の4大会連続メダルへの挑戦

スノーボード・ハーフパイプでは、2022年北京オリンピック金メダリストの平野歩夢選手が4大会連続出場に挑みます。2025年12月のワールドカップ開幕戦で優勝し、ミラノ五輪代表入りを確実なものとしました。

平野選手は、2014年ソチ大会、2018年平昌大会で連続銀メダルを獲得し、2022年北京大会でついに悲願の金メダルを手にしました。ファーストヒットでフロントサイド・トリプルコーク1440という超高難度トリックを成功させた北京での演技は、スノーボード史に残る伝説的なものとなりました。

リヴィーニョのスノーパークで開催されるハーフパイプ競技では、平野選手を筆頭に、平野流佳選手、戸塚優斗選手など、日本勢が表彰台を独占する可能性もあります。若手選手の台頭も目立つ中、平野歩夢選手がどのような進化した演技を見せるのか、大きな期待が寄せられています。

5. :丸山希の快進撃と高梨沙羅のレジェンドへの挑戦

スキージャンプ女子では、丸山希選手が2025-26シーズンのワールドカップで驚異的な活躍を見せています。開幕戦から3連勝を達成し、シーズン7戦で4勝を挙げるという圧倒的な強さを発揮しています。

丸山選手は2025年12月のワールドカップ第7戦でも優勝し、今季4勝目をマーク。7戦中6回も表彰台に立つという安定感で、ミラノ五輪の金メダル最有力候補に名乗りを上げました。「表彰台のてっぺんに戻ってこられてひと安心」とコメントする丸山選手は、勢いに乗って金メダルを狙います。

また、レジェンドの高梨沙羅選手も健在です。ワールドカップで通算63勝を誇る高梨選手は、ミラノ五輪でメダル獲得を目指しています。伊藤有希選手、勢藤優花選手など、日本女子ジャンプ陣は層が厚く、複数のメダル獲得も十分に期待できる状況です。

プレダッツォのジャンプ台で繰り広げられる空中戦は、大会屈指の見どころとなるでしょう。

開催地の魅力:都市と山岳リゾートが融合する広域開催

2026年2月6日から22日まで開催される第25回冬季オリンピックは、イタリア北部の都市ミラノとコルティナ・ダンペッツォの2都市を中心に、約2万2000平方キロメートルにまたがる広域開催となります。イタリアでの冬季オリンピック開催は、1956年のコルティナ大会、2006年のトリノ大会に続き3度目で、コルティナでは実に70年ぶりの開催となります。

ミラノは、イタリア北部の経済・文化の中心地として知られるファッションとデザインの都市です。人口約140万人を擁する大都市で、歴史的建造物と最先端の現代建築が共存する魅力的な街並みが特徴です。オリンピックでは、開会式が行われるサンシーロオリンピックスタジアムをはじめ、アイスホッケー、フィギュアスケート、ショートトラック、スピードスケートなどの氷上競技の会場として機能します。

一方、コルティナ・ダンペッツオ、世界遺産ドロミテ山塊の中心に位置する標高約1200メートルの山岳リゾート地です。「山の真珠」とも呼ばれるこの美しい町は、切り立った岩峰と雄大な自然景観で世界中の観光客を魅了してきました。冬はスキー、夏はハイキングのメッカとして知られ、1956年の冬季オリンピック開催以来、ウィンタースポーツの聖地として発展してきました。オリンピックでは、アルペンスキー、カーリング、ボブスレーなどの競技会場として使用されます。

今回の大会は、既存施設や仮設施設を活用した持続可能な運営が特徴で、ミラノの都市的な魅力とコルティナの自然美が融合した、これまでにないオリンピック体験を提供します。

期待できる日本人選手たち

日本勢は、これまで紹介した選手以外にも多数のメダル候補を擁しています。

ノルディック複合では、山本涼太選手や渡部暁斗選手がベテランの経験を活かして上位進出を狙います。渡部暁斗選手は6度目のオリンピック出場となる可能性があり、集大成の舞台として臨むことになります。

アルペンスキーでは、若手選手の成長が目覚ましく、技術系種目を中心にメダル獲得のチャンスがあります。

カーリングでは、混合ダブルスや男女チームともに、世界ランキング上位に位置する日本チームが、メダル争いに食い込むことが期待されています。

バイアスロンやクロスカントリーなどの持久系種目でも、日本選手が着実に力をつけており、入賞圏内での活躍が期待できます。

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