独特の声質の持ち主
降幡さん自身が「独特の声質の持ち主」と述べているように、彼女の声は非常に特徴的です。キュートでハイトーンな声質を持ち、少女から成人女性キャラクターまで幅広い役柄を演じ分けることができます。個性的で甘い声が定評で、本人によると最も得意なのは17歳くらいの女性の声だと語っています。
この独特の声質は、小動物のような愛らしいキャラクターから、明るく元気なキャラクターまで、様々な役柄に生かされています。特に「ラブライブ!サンシャイン!!」の黒澤ルビィ役では、恥ずかしがり屋で小動物のような愛されキャラを見事に演じ、ファンの心を掴みました。

代表的な出演作品と担当キャラクター
ラブライブ!サンシャイン!! – 黒澤ルビィ役
2015年に『ラブライブ!サンシャイン!!』の黒澤ルビィ役でブレイクし、Aqours(アクア)のメンバーとしても活動を開始しました。オーディション時は「私は『ラブライブ!』が大好きです!」としか伝えられず泣きっぱなしで、「これは散々だったぞ」と半ば諦めていたそうですが、合格の知らせを受けた際は「やったー!」と叫んで号泣したといいます。

黒澤ルビィについて、降幡さんは「ドジで泣き虫だけど努力家で負けず嫌いで芯の強い女の子」「キュンとしてしまうしぐさの多い、かわいらしい小動物のような子」と述べており、自身との共通要素として「泣き虫で負けず嫌い」という点を挙げています。役への思い入れが非常に強く、自身のTwitterでも時折「がんばルビィ」「ピギィ」といったルビィの代名詞的な台詞を織り交ぜているほどです。
2017年3月には、Aqoursの一員として第11回声優アワードにて歌唱賞を受賞しました。
ドラゴンクエスト ダイの大冒険 – ゴメちゃん役
2020年から2022年まで放送されたテレビアニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』では、主人公ダイの親友であるゴールデンメタルスライムのゴメちゃん役を担当しました。言葉を話さないキャラクターですが、鳴き声や感情表現だけでダイとの強い絆を表現する重要な役どころです。
降幡さんは「ゴメちゃんを演じられる幸せをいつも噛み締めています。全身全霊でダイを支える可愛らしいパートナーとして、皆様から愛してもらえるように頑張ります!」とコメントしており、作品終了時には「ダイの大冒険、そしてゴメちゃんに出会えて本当に幸せ者です」とTwitterで感謝の気持ちを述べています。
プロジェクトセカイ カラフルステージ! – 桃井愛莉役
人気リズムゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク』では桃井愛莉役を担当しています。この役でも降幡さんの明るく可愛らしい声質が活かされています。
その他の出演作品
- 『orange』佐久役
- 『ヒーリングっど♥プリキュア』水のエレメントさん他
- 『100万の命の上に俺は立っている』でぃえずちゃん役
- 『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』ルビィ役
- 『アストロノオト』松原照子役
- 『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』中禅寺敦子役
など、多数の作品に出演しています。
声優を目指したきっかけと経歴
降幡愛さんは、1994年2月19日生まれ、長野県出身の女性声優・歌手です。身長は149cmと小柄で、血液型はB型です。現在はアクロスエンタテインメントに所属し、レコードレーベルはPurple One Starとなっています。愛称は「あいあい」「ふりりん」「降幡職人」など複数あり、ファンや共演者から親しまれています。
降幡さんは幼少時から人見知りで緊張しがちな性格でしたが、絵を描くことやアニメが大好きな子どもでした。中学校時代は漫画家やアニメーターを目指していましたが、声優を目指していた友人の影響で声優という職業について調べるようになり、「声優さんって、職人みたいでなんてカッコいいんだろう!」と感動したそうです。
「人前に出るのが苦手な私が表に出て何かを表現できる、それは自分以外の人やものになれるからこそ成立するんだ」という気づきが、声優を志した理由だと語っています。中学校卒業時に声優になることを決意し、2014年にアミューズメントメディア総合学院声優タレント学科を卒業、同年に声優としてデビューしました。

趣味と特技
降幡さんは非常に多彩な趣味を持っています。
イラスト・絵を描くこと
中学時代から絵を描くことが大好きで、自身のTwitterでは自作のイラストを時折投稿しています。2016年9月には黒澤ルビィの誕生日を祝う趣旨の23秒間の自作アニメーション動画を投稿したこともあり、その技術力とキャラクターへの愛情に多くのファンが驚きました。共演者の誕生日にイラストをプレゼントすることもあり、Aqoursメンバーの斉藤朱夏さんの誕生日にも自作イラストを贈っています。
カメラ・写真撮影

「写ルンです」で写真を撮ることが好きだと公言しており、2017年10月からは『フォトテクニックデジタル』で自身初の連載記事「降幡写真工房」を持つほど写真への情熱があります。現像して見ることが好きで、「失敗もするけどそれを含めて面白いし味がある」と語っています。また、浅草のレトロで味わいのある街並みが好きで、フォトジェニックな場所を巡るのが特に好きだそうです。
音楽鑑賞とカルチャー
80年代の音楽・カルチャーが大好きで、2023年3月には『降幡愛と100のカルチャー』という書籍も発売されました。本書では、降幡さんがこれまで影響を受けたカルチャーを詳らかにし、趣味に情熱を注いできた彼女の半生を追いかけた内容となっています。
その他の趣味
- Tシャツ集め
- テレビを見ること
- 音楽鑑賞
また、ワープロ実務検定2級、硬筆書写技能検定3級、漢字検定3級の資格を所有しており、字が綺麗なことも特技の一つです。
人物像と性格
降幡さんの特徴として、本人自身が「テンションが高い」と述べています。Aqoursのメンバー内では「マスコット的存在」「お母さんっぽい雰囲気」の立ち位置であり、小林愛香さんからは「いるだけで場を和ませてくれる子」と評されています。
座右の銘は「全力で楽しむ!」で、大切にしている言葉は「愛」です。「愛」については「私自身の名前でもあり、愛情を与えられる人間になりたいから」という理由を挙げています。
妹と弟がいる3人きょうだいの長女ですが、初対面では「末っ子でしょ?」とよく言われるそうです。本人は「姉としての目線を持っている」ことが黒澤ルビィとの相違点だと語っています。
声優としての成長
人前に出ることが苦手だった降幡さんですが、Aqoursとしての活動を通して大きく成長しました。「歌やダンスが苦手だった」と振り返る彼女は、「本格的に取り組むとは思いませんでした」と語っていますが、活動を通して「自信が芽生えて、度胸がつくようになり、かわいらしく振る舞うことができるようになった」と述べています。
2017年春のインタビューでは「感受性がすごく豊かになった」と語っており、声優として、そして人間としての成長が見られます。
ソロ歌手活動
2020年初秋、バンダイナムコアーツとbluesofaが設立した音楽レーベル「Purple One Star」の第1弾アーティストとしてソロ歌手デビューすることが発表されました。声優としてだけでなく、アーティストとしても多彩に活動する実力派として注目されています。
独特の声質と豊かな表現力と彩な趣味を持つ声優さん
降幡愛さんは、独特の声質と豊かな表現力を持つ声優として、多くのファンに愛されています。人前に出ることが苦手だった少女が、『ラブライブ!サンシャイン!!』との出会いをきっかけに大きく成長し、現在では声優・歌手として幅広く活躍しています。
イラスト、写真、音楽など多彩な趣味を持ち、それらを自身の表現活動にも活かしている点も魅力的です。「全力で楽しむ!」という座右の銘の通り、常に前向きに活動する姿勢が、多くの人々に勇気と元気を与え続けています。
2021年11月からはアクロスエンタテインメントに所属し、今後のさらなる活躍が期待される声優の一人です。



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