東山奈央が演じた負けヒロイン5選
| 順位 | ヒロイン | 作品名 |
| 1位 | 由比ヶ浜結衣 | やはり俺の青春ラブコメはまちがっている |
| 2位 | 更科瑠夏 | 彼女、お借りします |
| 3位 | 古賀朋絵 | 青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない |
| 4位 | 中川かのん | 神のみぞ知るセカイ |
| 5位 | 新子憧 | 咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A |
1位:由比ヶ浜結衣(『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』)
東山奈央さんの負けヒロイン代表作といえば、『俺ガイル』こと『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の由比ヶ浜結衣です。2013年の第1期放送時から、東山さんはこの天真爛漫で明るく素直な女子高生を演じ、多くのファンの心を掴みました。
由比ヶ浜結衣は、主人公・比企谷八幡に恋心を抱きながらも、親友である雪ノ下雪乃との友情との間で葛藤する姿が印象的なキャラクターです。彼女の魅力は、その明るさと人を思いやれる優しさ、そして不器用ながらも一生懸命に想いを伝えようとする健気さにあります。東山さんは由比ヶ浜の複雑な感情を繊細に表現し、見事に「負けヒロイン」を演じきりました。
このキャラクターが東山奈央さんに「負けヒロイン声優」という評価を定着させた最初の作品であり、以降も多くの負けヒロイン役が舞い込むきっかけとなりました。
2位:更科瑠夏(『彼女、お借りします』)
『彼女、お借りします』(通称:かのかり)に登場する更科瑠夏は、レンタル彼女として働く女子大生です。主人公・和也に対して、ずっと探し続けていたたった一人の男性だと感じ、必死に、どこまでも一途に好きだという気持ちを伝えていきます。
瑠夏ちゃんの魅力は、そのストレートな恋心と積極的なアプローチです。東山さんは瑠夏の純粋で直球な想いを、可愛らしくも切ない声で演じ分けています。作中では何度も和也に気持ちを伝えようとする姿が描かれ、視聴者の心を揺さぶりました。
興味深いことに、『俺ガイル』の由比ヶ浜結衣と同様に、『彼女、お借りします』にも『俺ガイル』のキャストが複数出演しており、七海麻美役を悠木碧さんが演じるなど、ファンの間では話題になりました。
3位:古賀朋絵(『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』)
『青春ブタ野郎』シリーズに登場する古賀朋絵は、主人公・梓川咲太のクラスメイトで、思春期症候群に悩む少女です。咲太に恋心を抱きながらも、最終的にその想いは実らない展開となります。
古賀朋絵の魅力は、その素直になれない態度と、実は優しくて繊細な内面とのギャップです。東山さんは古賀の複雑な感情を丁寧に演じ、視聴者に共感を呼びました。咲太との偽装カップル期間を経て、本当の恋心に気づいていく過程は、多くのファンの心に残るエピソードとなっています。
4位:中川かのん(『神のみぞ知るセカイ』)
東山奈央さんのデビュー作となった『神のみぞ知るセカイ』の中川かのんは、新人アイドルとして活動するキャラクターです。主人公・桂木桂馬に攻略されるヒロインの一人として登場し、東山さんは初々しさとアイドルらしい華やかさを両立させた演技で注目を集めました。
中川かのんの特筆すべき点は、アイドルとしての歌唱シーンが多く、東山さんの歌唱力が存分に発揮されたことです。特に「ハッピークレセント」などのキャラクターソングは高い評価を受けました。また、東山さんは中川かのん名義でのコンサートにおいて、非常に難易度の高いピアノの弾き語りを披露しており、作曲者が「難易度を数値化すると100に対し100」と語るほどの楽曲を、約1年かけて練習して完璧に演奏したというエピソードも残っています。
5位:新子憧(『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』)
『咲-Saki-』シリーズのスピンオフ作品『阿知賀編』に登場する新子憧は、阿知賀女子学院麻雀部の主要メンバーです。幼馴染である高鴨穏乃に対して特別な感情を抱いており、その想いが報われない様子が描かれています。 新子憧の魅力は、麻雀に対する情熱と、仲間を大切にする優しさです。東山さんは憧の明るく前向きな性格と、心の奥に秘めた切なさを巧みに表現しています。キャラクターソング「Live A-Life」では、憧の生き生きとした姿が音楽で表現されています。
負けヒロインとは
負けヒロインとは、ラブコメや恋愛を描いた作品において、主人公への想いが成就せず、最終的に失恋してしまうヒロインや女性キャラクターを指す言葉です。一夫一妻という現代的な価値観が常識となっている世界観では、主人公と恋愛関係になれるのは一人だけであり、複数のヒロインが登場する作品では必然的に「負けヒロイン」が生まれることになります。

負けヒロインの魅力は、その一途さと不器用さにあります。彼女たちは向こうからグイグイ来てくれる積極性を持ち、主人公に対して真っ直ぐに想いを伝えようとします。また、多くの場合、メインヒロインに対するアンチテーゼとして描かれており、物語に深みと多様性をもたらす重要な役割を担っています。視聴者や読者は、報われない恋に一生懸命な姿に共感し、時にはメインヒロイン以上の魅力を感じることも少なくありません。
負けヒロインは「かわいそうで可愛い」という矛盾した魅力を持ち、その健気な姿が多くのファンの心を掴んでいます。彼女たちの恋愛は「普通の恋愛」であり、片想いという感情そのものの美しさを体現しているのです。
負けヒロインの魅力
負けヒロインの魅力は、何といってもその一途さと健気さにあります。メインヒロインとの違いは、彼女たちが「普通の恋愛」を体現していることです。特別な運命や幼馴染といった特権的な関係性がなく、ただ純粋に主人公に惹かれ、自分の力で想いを伝えようとします。
また、負けヒロインは物語において重要な役割を果たしています。彼女たちの存在により、主人公の魅力が多角的に描かれ、メインヒロインとの関係性がより深く掘り下げられるのです。視聴者にとっても、負けヒロインの視点から物語を見ることで、恋愛の複雑さや切なさをより深く理解することができます。
東山奈央さんが演じる負けヒロインたちは、その繊細な演技力により、単なる「負け役」ではなく、物語に欠かせない魅力的なキャラクターとして輝いています。彼女たちの一途な想いと、報われない恋に涙しながらも前を向く強さは、多くのファンの心に深く刻まれているのです。
以上、東山奈央さんが演じた負けヒロイン5選とその魅力についてご紹介しました。負けヒロインという役柄は、一見すると不幸な立場に見えますが、その一途な想いと健気な姿は、視聴者に深い感動を与える重要な存在です。東山奈央さんの繊細で豊かな表現力が、これらのキャラクターたちに命を吹き込み、多くのファンの心を掴んでいるのです。
東山奈央プロフィール
東山奈央(とうやま なお)さんは、1992年3月11日生まれ、東京都出身の声優・歌手です。インテンション所属で、レコードレーベルはフライングドッグに所属しています。身長は152cmと小柄で、血液型はA型です。
小学校時代は『おジャ魔女どれみ』や『美少女戦士セーラームーン』などのアニメが好きでしたが、『鋼の錬金術師』のエドワード・エルリック役を演じた朴璐美さんの演技に感動し、「声で心を動かす」ことに興味を持つようになりました。中学2年生の時、声優を目指す友人と台本の掛け合いをするうちに演技の楽しさを感じ、声優を志すようになります。
高校進学と共に日本ナレーション演技研究所(日ナレ)の研修科に入所し、3年間の研修後、オーディションに合格してアーツビジョンに所属しました。
早稲田大学文化構想学部に進学し、学業と声優活動を両立させながら、2014年3月に卒業して
2010年にテレビアニメ『神のみぞ知るセカイ』の中川かのん役で声優デビューを果たし、その後『きんいろモザイク』の九条カレン役、『ニセコイ』の桐崎千棘役、『ゆるキャン△』の志摩リン役など、数々の人気作品に主役級で出演してきました。います。

2017年2月には個人名義で歌手デビューし、2018年2月3日には日本武道館でファーストライブを開催するなど、声優としてだけでなくアーティストとしても活躍しています。ジャズダンスやヒップホップを10年ほど続けてきた経験があり、ダンスも得意としています。 性格は本人曰く「小心者で隠れ人見知り」とのことですが、座右の銘は「結果の出ない努力はただの言い訳」という前向きなものです。愛称の「奈央ぼう」は小学生時代に坊やのように小柄だったことから、「とーやまん」は中学2年の頃に付けられた「ちびっこヒーローとーやまん」に由来しています。
東山奈央さん自身も、時折この「負けヒロイン役が多い」というジンクスをネタにすることがあり、ファンとの交流の中で愛されるキャラクターとなっています。これからも東山奈央さんが演じる負けヒロインたちから、目が離せません。


コメント