大ピンチ「紀州鉄道」2026年中に廃線の可能性も 中国系企業に買収され方針変更、値上げもできず

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紀州鉄道大ピンチ

紀州鉄道が廃線の可能性とはどういうことなのでしょう

紀州鉄道は1960年代後半から1970年代にかけて進んだ自家用車の普及で赤字が膨らみ、廃線の危機となるも、東京の不動産会社が買収、紀州鉄道と社名を改め鉄道会社を運営することとなりました。そして2000年以降、各地でローカル私鉄が路線を続々廃止される中、紀州鉄道は生き残ってきました。

廃線の可能性も

この不動産会社が経営していた時期はどのような経営状況であったかは明確な情報はありませんが、おそらく不動産会社は和歌山でホテル経営をしていたことから、紀州鉄道と言う和歌山を象徴する名称と、ホテルと関連した観光の一環として経営していただろうと推測されています。長年値上げもせず運営していたそうです。

しかし、022年12月に中国の不動産やリゾート開発をする会社が紀州鉄道を買収して、状況がカラッと変わりました。新しい親会社は、不採算部門である鉄道事業を廃止にしたいという意向を示したそうです。

値上げできない理由

値上げして経営を改善することが出来ないかと言うことです。

鉄道事業者は運賃を値上げする際、国土交通省に申請をしなければなりません。そのためには値上げせざるを得ない事情などを細かく記した申請書を提出する必要があります。これを書くためには専門的な知識や経験が必要なのですが、申請書を作ることができるスタッフが長年不在でした。

一般的な事業と比べて値上げするのも大変な労力が必要となるのですが、紀州鉄道で鉄道部門のスタッフは乗務員、駅係員を含めてわずか7人。ほぼ限界の人数で運行に当たっていとのことです。スタッフが他社で申請書の書き方を学ぶために出向してしまうと、運行に支障が出るということだそうです。

どうなるのか! 紀州鉄道

JRの地方路線にしても、地方の私鉄や、第三セクターなどの鉄道が経営危機や廃線などという話はたびたび耳にします。この紀州鉄道は存続できるか、廃線になるのでしょうか。

存続の危機にある地方鉄道路線

会社・路線名地域現状の課題・状況
R北海道 全般(特に日高本線・根室本線など一部区間はすでに廃止)北海道利用者減と莫大な維持費で、多くの路線が存続困難。赤字幅が最大規模
JR西日本 木次線(島根〜広島中国地方利用が非常に少なく、存続に向けて地域交通再編が議論中。
JR西日本 芸備線(広島〜岡山)中国地方1kmあたりの輸送密度が全国最低クラスで「バス転換」案も議論。
R九州 日田彦山線(添田〜夜明 間はBRT化)福岡〜大分線路復旧せず、一部区間はすでに鉄道廃止しBRTに転換。
三陸鉄道(岩手)岩手東日本大震災復興後も利用が伸びず、自治体支援が必須状態
津軽鉄道(青森)青森東日本大震災復興後も利用が伸びず、自治体支援が必須状態。
由利高原鉄道(秋田)秋田地方三セク鉄道として存続努力中だが、将来は不透明。
えちごトキめき鉄道(新潟)新潟県の支援がなければ赤字で運営困難な路線。
若桜鉄道(鳥取)鳥取駅舎の観光活用など工夫しているが、利用者は少ない。
肥薩おれんじ鉄道(熊本・鹿児島)九州州新幹線開業後、在来線需要が大幅に低下。自治体負担大。

ざっと見ただけでもこれだけあります。まだ表に出ていない不採算のものもあると思われます。原因としては、少子化、車社会、鉄道の役割の変化、維持費の高騰などがあげられます。・

しかし、数少ないですが成功例もあります。

路線地域成功理由
しなの鉄道長野観光列車や地元密着で黒字化区間あり。
いすみ鉄道千葉観光列車や地域イベントで話題作りが上手。
北条鉄道兵庫地域ボランティア活動が活発。

平成筑豊鉄道

わたしの住んでいる福岡県に、平成筑豊鉄道という第三セクターが運営している鉄道があります。元は、古い国鉄の鉄道でした。筑豊地方が炭鉱で栄えたころに明治時代に石炭輸送のために作られた路線でした。しかし石炭産業が衰退して、石炭で栄えた路線はつぎつぎと廃線となりました。そのなかの一つの路線が、第三セクターとして存続していました。

しかし、この線も、多くの地方路線と同じく厳しくなっています。時代の流れから仕方が内部分はあるかもしれませんが、地方の路線ならではの景色や、古い路線なので貴重な文化財も残っています。何とか存続してほしいものです。

photo by kojy
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春には菜の花と桜が同時に楽しめます。

photo by kojy
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左:嘉麻川橋梁 明治時代の鉄橋です。     内田三連橋梁:
                           今では珍し煉瓦に石を貼ったアーチ橋

紀州鉄道の存続に向けて

現在、地元では紀州鉄道の存続に向けて、引き継ぐ企業や地元の支援などを模索しているそうです。この様な地方の路線にはそれなりの、風情や魅力もありますのでぜひ存続してもらいたいものですね。

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