2025年11月13日、将棋界に新たな歴史が刻まれました。京都市の京都競馬場で行われた第38期竜王戦七番勝負第4局において、藤井聡太竜王(23歳)が挑戦者の佐々木勇気八段(31歳)を138手で破り、開幕4連勝で竜王位を5連覇しました。この勝利により、藤井竜王は史上3人目となる「永世竜王」の資格を獲得し、2024年に獲得した永世棋聖、永世王位に続く3つ目の永世称号を手にしました。
23歳3か月での永世三冠達成は、1996年9月に羽生善治九段(当時25歳11か月)が記録した従来の最年少記録を実に29年ぶりに大幅更新する快挙となっりました。永世竜王の資格獲得も23歳3か月で史上最年少。これまでの記録は渡辺明九段の24歳7か月だったが、約1年4か月も若くしての達成となったのです。

現在の保持タイトルと永世称号
竜王戦防衛後の藤井竜王の現在の保持タイトルは6冠(竜王、名人、王位、棋聖、棋王、王将)。2023年10月には前人未到の史上初「八冠独占」を達成しましたが、2025年10月28日の王座戦五番勝負第5局で同学年の伊藤匠叡王に敗れ、王座を失冠。現在は六冠となっていますが、その実力は依然として将棋界の頂点に君臨しています。
獲得している永世称号は以下の3つ:
- 永世棋聖(2024年7月獲得、21歳11か月):棋聖戦5連覇達成
- 永世王位(2024年8月獲得、22歳1か月):王位戦5連覇達成
- 永世竜王(2025年11月獲得、23歳3か月):竜王戦5連覇達成
永世称号とは、現役引退後に名乗ることが原則の名誉称号で、タイトルごとに連続5期や通算10期などの条件があります。永世竜王の資格条件は連続5期または通算7期で、渡辺明九段が2008年に初めて獲得、2017年には羽生九段が獲得し永世七冠を達成しています。
プロデビューからの軌跡
藤井聡太さんの将棋人生は、2016年10月1日、14歳2か月という史上最年少記録でプロ棋士(四段)としてスタートした。この記録は加藤一二三九段(当時の「ひふみん」)が保持していた14歳7か月を62年ぶりに更新する偉業でした。
【主要な記録の道のり】
2016-2017年度:デビューと連勝記録 プロデビュー後、藤井竜王は怒涛の快進撃を見せます。加藤一二三九段を初戦の相手として勝利すると、そのまま公式戦連勝記録を更新。2017年6月には神谷広志八段が持っていた28連勝の記録を30年ぶりに塗り替え、最終的に29連勝という新記録を樹立しました。中学生棋士としての注目度は社会現象となり、「藤井フィーバー」と呼ばれるブームを巻き起こしたのです。
2018年度:一般棋戦での活躍 最年少で朝日杯将棋オープン戦優勝を果たし、全棋士参加棋戦での最年少優勝記録を更新。翌年も朝日杯で連覇を達成しました。
2020年度:初タイトル獲得 2020年7月16日、第91期棋聖戦五番勝負で渡辺明棋聖(当時)を3勝1敗で破り、17歳11か月で初タイトル「棋聖」を獲得。屋敷伸之九段が持っていた18歳6か月の最年少タイトル獲得記録を30年ぶりに更新しました。同年8月には王位戦でも木村一基王位を破り、18歳1か月で二冠となり、最年少二冠記録も樹立しました。
2021年度:竜王・叡王を獲得し四冠へ 9月に叡王戦で豊島将之叡王を破り叡王を獲得。11月には竜王戦で豊島将之竜王を破り、初の竜王位を獲得。これにより竜王・棋聖・王位・叡王の四冠となった。さらに、19歳3か月での九段昇段は史上最年少記録となりました。
2022年度:五冠へ 2月に棋王を獲得し五冠に。タイトル戦番勝負における初登場からの連続獲得記録も歴代1位の22回を達成しました。
2023年度:史上初の八冠独占 4月に名人戦で渡辺明名人を破り名人位を獲得。6月に王将を獲得し、名人・竜王・王位・叡王・王座・棋聖・王将の七冠となった。そして10月11日、王座戦五番勝負で永瀬拓矢王座を破り王座を奪取、ついに史上初となる「八冠独占」を達成した。21歳2か月での偉業達成に、将棋界のみならず日本中が沸いた。
2024年度:永世称号への道 7月の棋聖戦5連覇で史上6人目の「永世棋聖」資格を獲得(21歳11か月、史上最年少)。8月の王位戦5連覇で「永世王位」資格を獲得(22歳1か月、史上最年少)。この年、一気に2つの永世称号獲得資格を得ました。
しかし10月、王座戦で伊藤匠叡王に敗れ、八冠から七冠へ後退。さらに12月には叡王戦でも伊藤に敗れ、六冠となりました。
2025年度:永世三冠達成 11月13日、竜王戦5連覇を達成し「永世竜王」資格を獲得。23歳3か月での永世三冠は史上最年少記録でした。
記録づくめの戦績
また、2023年度には年度内に参加可能な一般棋戦をすべて優勝するという史上初の快挙も成し遂げており、史上初の7年連続で年度勝率8割以上を達成するなど、その強さは圧倒的でです。

藤井竜王の通算タイトル獲得数は32期で歴代単独4位。通算成績は425勝89敗、勝率は0.8268という驚異的な数字を誇ります。一般棋戦優勝は11回。タイトル戦番勝負での圧倒的な強さも特筆すべき点で、特に今回の竜王戦では開幕4連勝というストレート防衛を達成しました。
また、2023年度には年度内に参加可能な一般棋戦をすべて優勝するという史上初の快挙も成し遂げており、史上初の7年連続で年度勝率8割以上を達成するなど、その強さは圧倒的でです。
今後の展望と永世八冠への道
現在23歳の藤井竜王は、すでに永世三冠を達成していまするが、理論上は将来的に「永世八冠」も可能な位置にいます。各タイトルの永世称号獲得条件は異なりますが、竜王、名人、棋聖、王位については既にその道筋が見えています。
名人は通算5期または連続5期、王将は通算10期、棋王は連続5期など、まだ達成していないタイトルの永世称号獲得にも十分に可能性があります。2026年は「年男」(午年生まれ)を迎える藤井竜ます。
竜王戦防衛一夜明けてのコメント
2025年11月14日、永世竜王資格獲得から一夜明けた記者会見で、藤井竜王は「少し時間がたち、改めて防衛の喜びと永世竜王の実感を感じています」と心境を語った。史上最年少での永世三冠達成については「非常に名誉のあること」と述べ、「現状で満足することなく、これからもより上を目指す」と更なる高みへの挑戦を誓いました。
対局後の揮毫(きごう)は「不抜」という言葉を選び、「身の引き締まる思い」とその重みを語っています。
藤井聡太とさんいう天才棋士は、わずか23歳にして将棋界の400年の歴史を塗り替え続けている。永世三冠はまだ通過点に過ぎず、その先には永世八冠という前人未到の高みが待っています。将棋ファンのみならず、多くの人々が藤井の今後の活躍に期待を寄せています。


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