大分県の格式高い神社まとめ①|宇佐信仰の原点を巡る名社3選

歴史・史跡めぐり

大分県北部には、日本の八幡信仰の原点ともいえる神社が点在しています。
この地域を巡ることで、古代の祈りや自然と信仰の関係、そして地域文化が見えてきます。
ここでは宇佐信仰の起点とされる3社を紹介します。

宇佐神宮の信仰は、この地だけで完結したものではありません。
その起源を伝える大元神社、そして水と技術の信仰が残る薦神社へと、祈りは広がっていきました。

宇佐神宮を中心に形成された八幡信仰は、その原点を御許山の大元神社に、そして水と技術の信仰を薦神社に見ることができます。

宇佐神宮|八幡信仰の中心と信仰の体系化

宇佐神宮拝殿 撮影は筆者

日本全国に広がる八幡信仰の中心に位置するのが宇佐神宮です。
大元神社・薦神社とともに宇佐信仰の体系を理解するうえで欠かせない存在であり、歴史の深さを体感できる神社です。

宇佐神宮は、九州でも有名な神社で、参拝客も多くわたしも何度も訪れました。広大な社叢と特に真っ赤℞な拝殿の奥にある本殿は国宝で、華やかな雰囲気ですが、その背後には、宇佐氏、大神(おおみわ)氏の争いや、八幡神降臨伝説など深い歴史が隠れています。

現地を訪れて感じた空気感・体験

宇佐神宮は、単に大分県と言うより、日本の代表する神社のひとつと言うことで、私も何度も行きましたが、いつも多くの人が参拝に訪れており、外国人の観光客の姿も多く見られます。

そして、広大な境内には、貴重な社叢があり、本殿や、西大門など多くの文化財もあります。

いつ行っても、他の神社とは違う、スケールの大きさと伝統の重さを感じます。

個人的に印象に残った点

何といっても、本殿は八幡造りと言われる、独特の様式の建物で、国宝に指定されています。拝殿の奥の回廊に囲まれた中にあるので、全体像は見えませんが、外からのぞいただけでもその豪華絢爛さが印象に残ります。

大元神社|禁足地に鎮まる八幡の原点

大元神社拝殿 撮影は筆者

宇佐神宮の元宮とされ、御許(おもと)山山頂に鎮座する禁足の神域。

大元神社は、宇佐神宮の元宮とされる神社で、御許山の山頂が禁足地として今も守られています。
人が立ち入らないという信仰の形が、祈りの本質を感じさせる古社です。

森の中の急斜面の登山道を登って行くと、突然開けた場所に出ます。
かつて、修業僧が住んだ、宿坊の苔生した宿坊跡。その先には自然石を積んだ石段と続き、宇佐神宮の神様が降臨したと言う、神秘に包まれた神聖な場所であると言う雰囲気が伝わって来ます。

現地を訪れて感じた空気感・体験

大元神社には、宇佐神宮から修行僧たちが修業のために、歩いた「おもと古道」と言う参拝道がかつてありました。宇佐神宮のなかの大尾神社から、御許山の山頂近くにある大元神社まで、私も辿って見ました。

残念ながら、その大部分は、今は林道になっています。御許山の中腹からは、おそらく手つかずの昔ながらの「おもと古道」です。

かなり険しい道のりでしたが。宿坊跡の石垣や、そこから大元神社行く、苔に覆われた石段など、往年の雰囲気を充分に感じられました。

個人的に印象に残った点

御許山の山頂には登ることは出来ません。山頂には大元神社本殿があり、現代でも禁足地になっているからです。拝殿の前に立つと、その奥に鳥居があり、おそらく本殿に向かうための参道らしきものが見えます。

近代において、禁足地と言うものが、存在していること自体が宇佐神宮の存在の神秘性と重みを感じました。

薦神社|三角池に宿る水の祈り

池に立つ鳥居 撮影は筆者

三角池を御神体とし、水と技術の信仰を今に伝える古社。

薦神社では「三角池」が御神体とされ、八幡神が修行の際に湧き出たと伝わる水の信仰を今に伝えています。
隼人の反乱の際、宇佐神宮とともに出陣したという伝承も残り、地域と信仰の結びつきが深い神社です。

薦神社の広大な敷地に、大きな溜池があります。その池に建つ鳥居が印象的な神社です。

古代、大陸から渡って来た人たちが治水の技術を伝えたとする研究者の見解もあります。                      

現地を訪れて感じた空気感・体験

 田園地帯の、平地に広大な森があります。表参道から一歩足を踏みいれると、そこは静かな別世界です。人の姿は無く、神聖な雰囲気に満ちていました。

境内の、廻廊の裏口から出ると、大きな池がありその周りを森が取り囲んでいます。

古代の人たちが築いた人口の池だそうです。

そして、神聖な場所として守って来たのでしょう。

個人的に印象に残った点

神聖な池で、休憩していると、高校生ぐらいの男の子がふたり、釣り竿とバケツを持って歩いていました。

少し不遜だと思いましたが、地元の人にとっては、この池は神聖なものであるとともに、当然、水は生活の一部として溶け込んでいるので、これは、地元民と部外者との距離感の違いだろうと納得すべきだと思いました。

大分・宇佐信仰のかたちを巡る旅

宇佐神宮は、全国八幡宮の総本社であり、豊前国一之宮でまた勅使が訪れる神社であるという、日本を代表する神社です。

薦神社は、宇佐神宮の祖宮(※祖宮とは総本山、もしくは、元宮とも同じ意味)。大元神社は宇佐神宮の元宮(※元宮とは元々神様が祀られていた場所、起原。)、または奥宮と言われ密接な関係にあります。

大元神社に行くには、かなり厳しい登山が必要です。神社近くの深い森には、かつて修業僧が修業のため寝泊まりした宿坊跡の石垣があり、神秘的な雰囲気に満ちており。また神社の本殿がある山頂は、神が降臨した地として禁足地となっています。

実際にその場に立つと、国東半島の独特の宗教感に満ちていることを感じます。

さらに、薦神社・大元神社・宇佐神宮の三社を巡ると、祈りと生活・自然と信仰・技術と思想が静かに結びつくことが見えてきます。
歴史は終わらない。
祈りは、形を変えて現代に残っています。

本記事は「大分県の格式高い神社」を巡るシリーズの一つです。ここで紹介した各神社について下記の記事に置いて詳しく紹介しています。

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