水鏡天満宮|「都会のオアシス」に残る菅原道真の足跡

歩く(旅・歴史・自然)

太宰府天満宮といえば、菅原道真公を祀る全国天満宮の総本社としてあまりにも有名です。しかし、その壮大な歴史の始まりが、福岡市中心部にひっそりと鎮座する水鏡(すいきょう)天満宮であることを知っている方は、意外と多くありません。

九州最大の繁華街、福岡市中央区の「天神」の名前の由来となった神社とはどのような神社なのでしょうか。

水鏡天満宮とは

水鏡神社は、福岡市中央区天神に鎮座する神社です。

私は水鏡神社の存在は知りませんでした。
水鏡天満宮を知ったのは、偶然でした。水鏡天満宮はビル街の一角にひっそりと鎮座しています。

そして、神社の道路を挟んで向かい側には、巨大なアクロス福岡のビルがあります。ここにパスポートセンターがあるので、そこに行った時のことです。

菅原道真にゆかりの神社

帰りに、バスに乗るためバス停に行くと目の前に小さな神社がありました。

表の案内板には「水鏡神社」と書いてあります。

しかしこの「水鏡神社」という名前を見ただけでは、この神社が菅原道真にゆかりがあり、天神と言う地名の由来となったとは思いませんでした。

その説明を読むと、「一名水鏡天満宮」であることと、「菅原道真にゆかり」の神社であることが書いてありました。

神社の名の由来となった「水鏡」とは、道真公がこの地で水に姿を映し、自らのやつれた姿を見て嘆いた、という伝承によるものだそうです。現在の天神の賑わいからは想像もつかないほど、静かで落ち着いた空気が漂っています。

都会のオアシス

表の神門から中に入ります。

回りにはビルしか見えません。その狭い空間の境内は細長く奥に続いています。

右には菅原道真を象徴する臥牛が寝そべっています。左には手水舎があり、やはり菅原道真を象徴する大きな梅の紋章が手水鉢に彫られています。

さらに奥には日本庭園があり、池に鯉が泳いでいます。

ここまで来ると、さっきまで聞こえていた大通りの車の音はほとんど聞こえません。

参拝して、社務所に行き御朱印帳の記帳を依頼すると、中から中年の男性か一人出て来ました。

男性は、無表情でにこりともせずに御朱印帳を受け取って目の前で書き出しました。水鏡天満宮と書かれた文字は、態度とは裏腹に、几帳面で気品のあるやさしい文字でした。

御朱印帳を受け取って帰ろうと入口に向かうと、庭園にベンチにスーツ姿の男性がひとり弁当を食べておりと、離れて別に女性ひとりが休憩しています。仕事の合間に休憩しているのだろうと思われます。

まさに都会のオアシスです。

入口から車が走っているのが見えます。神社の中の平安時代の風景と外の現代文明との対比が面白いです。

そして見上げると、神門の背後に巨大なアクロスのビルの壁が立ちはだかっていました。

水鏡天満宮に行ったのはもう十年以上前です。

これまで私は、あの看板の印象が強くずっとこの神社の名前は「水鏡神社」だと思っていました。

「一名水鏡天満宮」と書いてあったのはすっかり忘れていたこともあります。 今回改めて御朱印帳を見ると確かに「水鏡天満宮」と書いてありました。

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